映画「マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”」を観て「マルジェラのイメージが変わった」と感じた話

こんにちは、自問自答ファッション通信あきやです👗

2019年に公開された映画「マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”」を観たので、ファッションスタイリストとしてどんな人にマルジェラのお洋服をすすめていきたいか考えてみました。


(画像は友人であるムーンプランナーさんのバッグを撮らせていただきました📷ありがとうございますっ☺️🌙)

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マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”

マルジェラさんはとても珍しい「顔を出さない」デザイナーさんです。公の場に一切登場しない、撮影・対面インタビューにも応じない。ファッションショー(パリコレなど)の最後に照れながらデザイナーさんが必ず登場してくるイメージだったので、人前に出ない方ってとても珍しいなと思っていました。

店舗でも販売員さんが白衣を着ていたり、真っ白い店内だったり、「こだわり」「ひと癖ある」世界観です。

※1988年にマルタンマルジェラさんが始めた当初は「メゾン マルタン マルジェラ」という名称で、2014年からはジョン・ガリアーノさんがクリエイティブ・ディレクターに就任し、2015年に「メゾン マルジェラ」にブランド名を改名しています。

ブランドアイコンの「タビシューズ」、四隅のステッチの入った「カレンダータグ」はマルジェラさんの頃からあったもので、グラムスラム、5ACなどのバッグはジョン・ガリアーノさんが就任してからのアイテムだそうです👜

🪡映画に出てくるマルジェラのキーワード

 引用:ライナー・ホルツェマー, 2019, 『マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”』,アップリンク
 引用:ライナー・ホルツェマー, 2019, 『マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”』,アップリンク

ミステリアスで謎で異質……!かっこいいキーワードが並びます……!

実は私は映画を見るまでちょっと「マルジェラさん」に誤解をしていたところがありました。

顔を人前に見せないところと、作るアイテムの謎めいた雰囲気から「皮肉屋さんでクールで人を寄せ付けない尖った印象」があったのです。

しかしアトリエの中で話すマルジェラさんの声と雰囲気と話す内容からイメージが変わりました。

ご自身でも「クリエイティブ・ディレクターではなくデザイナーでありたい」とおっしゃっていて、もの作りや手を動かすことが何よりも好きなんだなぁと感じて「真面目でマメで知的で繊細な印象」が強まりました!

むしろ傷つきやすい内面を守るために顔出ししないと決めていて、精神のバランスを保っていらっしゃったんだなぁと胸がキュンとしました。

 引用:ライナー・ホルツェマー, 2019, 『マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”』,アップリンク

👗マルジェラを着ることは「謎を謎のまま」にできる

自分の意志や感情をストレートに伝えるのではなく「秘めたもの」であることを望む方。自分の「作品」は世に出したいけれど「自分自身」を出したいわけではないんだよな…という方にメゾンマルジェラのファッションを纏ってみてほしいと思っています。

その他にも影響された人やもの、ストーリーなどクリエーションのヒントが満載の良い映画でした!ぜひ観てみてくださいませ☺️✨

patterieりえさんとのラジオ「スキップスキップレディオ」でも語っています✨こちらも合わせて聴いてみてくださいませ✨↓↓↓

🍰 おまけ 🍰

今回の映画を観て「顔出しするorしない」ってとても面白い議題だな〜と思いましたし、これからもどんどん議論されていくといいなと思いました。

私の友人にもデザイナーさんやクリエイターさんがたくさんいるのですが「前に出るのが得意な方(好きな方)」と「苦手な方」がいます。ファッション業界の中でも実は「服が大好きだけど、自分自身が目立ちたいわけではない人」もたくさんいます。

特に世界的なデザイナーさんにとって、顔出し&名指しで写真に撮られて「今回のコレクションはこうだった」と真正面から批評を受けてしまうのは、とてつもないストレスやプレッシャーになりますよね……!(もちろん、ビジネスとして顔出しせざるを得ない方もたくさんいるのだと思います。)

本当にしたいことは「ものを生み出すこと」。そのためにマスコミに姿を見せないのは、マルジェラさんが創造を続けるために大切なことだったのだなと思いました。

最近はインターネットの中でも
・作品だけ見せて、SNSなど一切しない人
・作品だけ見せて、仮想のキャラクターとしてSNSをする人
・音声メディアだけの人
・ブロガーさん(顔出ししない&音声メディアにも出ない人)
・ブロガーさん(顔や声を変えて動画に出る人)
・顔出しはするけれど動画は出ない人
・写真や動画は出るけれど、話したり文章は出さない人
・顔も出すし、動画も出るけど、プライベートは語らない人
・全部出すけど「本名」だけは出さない人

クリエイターさんの中にも本当に色々な方がいらっしゃいますよね!
自分でどこまで見せるか選んで演出できるのが現代のいいところだとです。そしてそれもその人のファッション(表現や美学)の一部なんだろうなと感じています。どこか一箇所でも「マルジェラ部分(謎の部分)」を持つのって面白いし魅力にも繋がります🕵️

ちなみに私は本名出し、経歴出し、顔出し、動画出し、音声出ししていますし、街で話しかけられると嬉しいタイプですっ😊✌️しかしながら「外見」に自信がある訳では全くなく、どちらかというと「外見」よりも「考えていること」を伝えたいので、その方法として「色々出しているタイプ」なのかな…と自問自答しました👀(自分が楽しく心地よい範囲でやってますっ🫶)

自問自答ファッションをはじめるタイミングでは「ペンネーム」を考えていましたし、顔も直接会った方にしか見せないでいようかな…とも考えていたのですが、一年くらい経って「えーい!私は私でしかないし、ペンネームも逆に照れちゃうし、顔も見せておいた方が分かりやすくってOKっ✌️」と出してしまいました。そう、ぜんぜん秘めたるところがない……!!マルジェラ部分(謎部分)が少ないのでマルジェラのアイテムを持っていないのかも……と思いました👀てへ🫶

みなさんも、もし自分が「発信する人」だとしたら、どこを見せてどこを見せないか考えてみると、自分の強みや美学が見つかるかもしれません✨

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